かぶの種類

 

かぶは品種が豊富なのも特徴です。生産量は少ないのですが、約80品種が生産されており、こうした多様品種が存在する伝統野菜の代表的存在でもあります。

 

最も生産量が多い代表品種は「金町蕪・かなまちこかぶ」です。これは通年栽培が可能で、根が白くて柔らかいのが特徴です。

 

「聖護院かぶ・しょうごいんかぶ」は日本最大の大きさとされ重さは5kgにもなります。京都名物となっている千枚漬けの材料がこれです。

 

「天王寺かぶ・てんのうじかぶ」はその名の通りに西日本で利用されている代表的中型種です。

 

「大野紅かぶ・おおのべにかぶ」は江戸期から北海道で栽培されてきたアジア系のかぶです。「温海かぶ・あつみかぶ」は山形県の鶴岡市温海地区の特産となっている赤いかぶで、焼畑栽培するのが特徴です。

 

「日野菜かぶ・ひのなかぶ」は滋賀県の特産です。特徴は大根のように細長くて、首が赤くなってる点で、漬物用として利用されています。

 

このようにいろいろな利用目的に合わせて品種改良が進んでのがかぶの面白いところで、更に、ハクサイ、チンゲンサイ、小松菜、ツケナ類も実は全部かぶの仲間で、広義のかぶ菜類ということになります。茎や葉など地上部も青菜類と同様に食材として利用されます。根の部分は固いので、生食には向かず、煮物、味噌汁、シチューの具材として利用することが多くなっています。